「のび太と緑の巨人伝」のゲスト声優

2008年1月20日に、東京都内のスタジオで「映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝」のアフレコが行われました。
この日、ドラえもんのメインキャラクターの声優さんに加えて、人気女優の堀北真希さん、俳優の三宅裕司さん、「くりぃむしちゅー」の有田哲平さんが「のび太と緑の巨人伝」のアフレコに挑戦しました。

初めてアニメ映画のアフレコに挑戦した掘北さんは、緑の星の王女「リーレ」役を演じました。
いつもの女優のお仕事とは一味違い、アニメ映像を見ながら、それに声を合わせていくのが難しかったそうです。
堀北さんは、子供の頃からドラえもんが大好きだったそうで、声優のお仕事ができてとてもうれしかったようです。

くりぃむしちゅーの有田さんも、声優のお仕事は初めてです。
そのため、初めは、セリフを話すのが速くなってしまい、声を出すタイミングが難しかったみたいです。
でも、監督さんから優しく励まされると、うまくしゃべることができました。
有田さんが担当するのは、地球から緑を奪おうと企むシラーの手先の「パルナ」です。
有田さんの声が、どのように活かされているか、映画を見て確かめてくださいね。
三宅さんの役は、緑の星を旅している長老の「ジィ」役です。
「ジィ」は、少し不思議なおじいさんで、ストーリーの重要な存在です。
三宅さんも、大人気映画「ドラえもん」のアフレコに参加できたことが、とてもうれしかったそうです。
子供だけでなく、成長して大人になっても、みんなドラえもんのことが大好きなんですね。
  


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ドラミちゃんの秘密

「ドラえもん」にたまに登場する「ドラミちゃん」ですが、あまりそのプロフィールは知られていないと思います。

まず、ドラミちゃんの誕生日は2114年12月2日で、ドラえもんとは、2才ちがいの兄妹です。
ドラミちゃんの身長は100センチで、体重は91キロです。
なぜ、ドラえもんと兄妹かというと、同じロボット専用オイルから作られたからです。

チャームポイントといえば、リボンの形のかわいい耳ですよね。
この耳は、レーダー機能が付いていることを知っていましたか?
遠くのかすかな音も、聞き取ることができるのです。
しかも、この耳は、取りはずし可能なのです。
ドラミちゃんにヒゲがないのは、この耳がレーダー代わりになっている、という理由もあるようです。

また、ドラミちゃんの鈴にも、秘密が隠されています。
この鈴には、安らかな気持ちにさせてくれる音波が出る、という機能があります。
大泣きしている赤ちゃんでも、すぐに笑顔が戻ります。
さすがドラミちゃんは、家庭科ロボットだけありますね。
このようにドラミちゃんは、子守りもできるし、料理や洗濯、掃除など、家事のことなら何でもできてしまうのです。

ドラミちゃんは普段、セワシのもとで彼の世話をしていますが、大半を「宇宙大学」で過ごしています。
大学院で文学や科学などの研究をしていて、天才ロボットグループを引っ張っていくような優秀な生徒です。
とってもかわいくて、頭が良く、がんばり屋さんのドラミちゃんですが、一番にお兄ちゃんであるドラえもんのことをいつも思い、優しく見守っているのです。
  


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名作品「のび太と雲の王国」

「ドラえもん」では、環境問題を取り上げた作品はたくさんあります。
短篇でも「さらばキー坊」など、いくつかの作品で取り上げられているが、大長編の「雲の王国」はこのテーマの集大成と言えるでしょう。

天国は雲の上にはないのかな、というのび太の疑問に、ドラえもんは自分たちで天国をつくろう、と言います。
夢の王国をつくって、いつでもどんなときでも好きなことをしよう、という科学的な知識と夢の世界を盛り込んだ、素晴らしい仕上がりになっています。

この「「雲の王国」を大人になってから見ても、こんな国でずっと自由に遊んでいたい、と思ってしまいます。
中には、環境問題をしつこく取り上げていて説教じみている、という評価もあるようです。
ところが、たくさんの絶滅してしまった動物たちが登場する場面があったり、キー坊が登場したり、藤子・F・不二雄先生の多岐にわたる好奇心が盛り込まれていて、とても興味深い作品です。

天上人とドラえもんたちが対立する場面もありますが、やがてお互いを理解していくという物語の展開は、どの大長編ドラえもんにも共通する、大切なテーマといえます。
物語の中で、のび太はノア計画によって、悲惨な情景を見て一時的にパニックになってしまいますが、そんな中でもドラえもんという大きな存在によって、未来はきっと変えることができる、ということを強く信じることができます。その確信こそが、この作品で藤子・F・不二雄先生がもっとも伝えたかったことではないでしょうか。

結局、ドラえもんたちが創り上げた「雲の王国」は消滅することになります。
しかし、そんな夢の国がなくなってしまっても、またきっと取り戻そうと強く想います。
テーマ曲の「雲がゆくのは…」においても、遠い国を夢見る想いを綴った曲となっています。
このように、「雲の王国」は、大長編ドラえもんの中でも、とても素晴らしい作品といえます。
  


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藤子・F・不二雄の遺作「のび太のねじ巻き都市冒険記」

藤子・F・不二雄先生は、「のび太のねじ巻き都市冒険記」を執筆中に亡くなられました。
ところが、先生の残しておいたメモ書きによって、藤子プロがこの作品を完結させることができたのです。

この作品で、のび太たちは緑いっぱいの小惑星に、ぬいぐるみたちのための楽園をつくるが、「熊虎鬼五郎」が乱入することにより、のび太たちにピンチが迫るというストーリーの展開は、それまでの大長編ドラえもんに共通しています。
ここでのび太は、36億年前に地球と火星に「生物の種」をまいた「種まく者」と出会うことになります。
「種まく者」は、人間によって環境が破壊されそうになっている地球の未来は、のび太たちにかかっていると告げます。
そして、のび太は、その試練に立ち向かうことを決め、熊虎鬼五郎など恐れず、未来をつくり上げていこうとするのです。
また、悪人である熊虎鬼五郎にも、良心があることを知らされるのです。

この作品を通して感じることは、現実にどのようなことが起こったとしても、希望を決して捨ててはいけない、ということではないでしょうか。
この作品には、困難が訪れたとしても、それに立ち向かって行き、これからの未来をつくって行って欲しい、という子供たちに向けた、先生の熱いメッセージが込められています。
しかし、「種まく者」がのび太たちに、「ねじ巻き都市」の未来を託して旅立って行く場面は、先生が自分の寿命が長くはないことがわかっていたように感じられます。
それは、定かではないですが、明確なことは、倒れる直前まで、先生はこの作品に命を吹き込んでいたということです。
  


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キー坊について

映画「のび太と緑の巨人伝」に登場するキー坊は、この映画が初登場ではありません。
雑誌で初めて登場したのは、1984年の「小学4年生」4月号に掲載された「さらばキー坊」です。
原作コミックでは、33巻に収録されている「さらばキー坊」で登場しています。

「さらばキー坊」の後も、そのストーリーがとても好評であったことから、その続編となる作品にも登場しています。
「さらばキー坊」のテーマが、「自然破壊」であったためか、その続編でも「自然破壊」がテーマとなっています。

当初、「さらばキー坊」でのキー坊は、裏山で成長している若い小さな木でした。
裏山では、団地を建設するために森林伐採が進み、自然破壊が行われていました。
そこで、のび太とドラえもんは、その若い木だけでも助けてあげようと、ひみつ道具の「植物自動化液」で、若い木を自分の意志で動けるようにします。
まさにその若い木がキー坊で、のび太たちと暮らしていくうちに、少しずつ成長していきます。
しかし、ある日、植物星から植物型宇宙人が訪れます。
彼らは、地球の植物を救おうと、全ての植物を植物星に移住させる目的で、裏山の樹木をまず宇宙船に吸い上げてしまいます。
そのとき、ドラえもんとのび太、キー坊も宇宙船の中に吸い上げられてしまいます。
そこで、その計画を聞いたキー坊は、地球では動物と植物が助け合って生きていること、自然破壊を引き起こしてきた人間も、それを反省してきている事を伝え、猶予期間を求めます。
それに対して、植物型宇宙人は、計画を即実行することを中止して、100年間の猶予期間を与えます。
そして、100年経ったときに、地球の自然環境が今よりも荒らされていたら、また戻ってくることにします。
その際、キー坊は、植物星で優れた文明を学びたいと思い、のび太の下を離れていくのです。

これが、初めてキー坊が登場した作品です。
その後も、「ドラえもん のび太と雲の王国」で再び登場します。
  


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歴代ドラえもん映画主題歌

1980年に初めて公開された「ドラえもん のび太の恐竜」から、ほぼ毎年新作が公開されてきた、ドラえもん映画の歴代の主題歌をさかのぼってみると、とても有名な人物から意外な人物の名前まで担当していたことがわかります。

1980年代は、初代ドラえもんを担当した大山のぶ代さんや、アニメソングでおなじみの岩渕まことさんや大杉久美子さんなどが歌っていますが、1984年の「のび太の魔界大冒険」では、小泉今日子さんが起用されています。

ドラえもんの主題歌といえば、武田鉄矢さんが知られています。
武田鉄矢さんは、「ドラえもん映画主題歌集」というCDも出しています。
そのほか、「のび太の日本誕生」では西田敏行さんが歌ったこともありますし、「 のび太の宇宙漂流記」ではSPEEDが担当したこともありました。
また、「のび太のねじ巻き都市冒険記」には、矢沢永吉さんが参加していたことに驚きです。

意外なところですと、「のび太とブリキの迷宮」では島崎和歌子さん、「のび太の南海大冒険」では吉川ひなのさん、また、「のび太とロボット王国」の主題歌はKONISHIKIさんが歌っており、その挿入歌はKONISHIKIさんと新山千春さんも歌っています。

ここ数年では、ゆずや島谷ひとみさん、スキマスイッチなど、フレッシュな顔ぶれが目立ちます。
そして、今年公開されている「のび太と緑の巨人伝」は、絢香さんが主題歌「手をつなごう」を歌っています。
絢香さんは、この曲を作る際に、ドラえもんから大切なことを思い出させてもらったそうです。
  


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「ドラえもん」の短編と大長編の違い

ドラえもんの劇場用アニメ映画の原作として、描かれた長編漫画のことを「大長編ドラえもん」と呼びますが、短編と比べると、ストーリーが大規模になっているのが特徴です。
短編の舞台は、ほとんどが町内という狭い環境で、友達数人だけでストーリーが進みます。
一方、大長編では、大昔や他の惑星などという、日常からかけ離れた世界が舞台となっており、その世界で出会う住人や手強い敵など、たくさんの登場人物が現れます。

また、毎回タイトルに「ドラえもん のび太の〜」と付けられているように、主にのび太たちの活躍と成長の様子が描かれています。
いつもののび太は、何をやってもダメな少年ですが、冒険の世界に入ると、勇気をもって敵に立ち向かっていく、かっこよい少年になります。
また、いつも乱暴なジャイアンは、好人物になることもあります。

大長編では、ドラえもん、のび太、しずかちゃんなどの、メインの5人に固定されています。
そして、基本的に、その5人とストーリーのキーキャラクターと供に、自分たちだけの力で危機から脱出しようとします。
そのため、人間関係が短編とは少し違ってきます。
短編でのび太は、いつもジャイアンやスネ夫にバカにされて、しずかちゃんなど他の友達のところへ逃げていくことが多いのですが、大長編では、いつも5人だけで行動し、日常の他の友達などは入ってきません。
ジャイアンに対して頭にくることがあっても、結局は仲間になるのです。

それらが、ドラえもんの短編と大長編の違いだと思います。
いつもダメなのび太でも、映画の中では大活躍しているので、なんだか励まされますよね。
  


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日本モンキーパークの「ドラえもん みどりの冒険ひろば」

愛知県犬山市の「日本モンキーパーク」では、「のび太と緑の巨人伝」の公開記念イベントとして、7月6日まで「ドラえもん みどりの冒険ひろば」を開催しています。

まずエトランスでは、ドラえもんやのび太くん、いつもの仲間たちが、あなたをお出迎えしてくれます。
「大昔のふしぎの森」では、恐竜のタマゴに触ってみたり、楽しい仕掛けがいっぱいあるのぞき窓をのぞいたりと、おもしろさ満載です。
「みどりの冒険ひろば」では、さまざまな仕掛けやゲームがあって、まるで冒険しているみたいです。
また、「映画 ドラえもんのび太と緑の巨人伝」を紹介しているコーナーもあります。

また、「ドラえもんグッズ販売コーナー」には、さまざまなかわいいドラえもんグッズが豊富にそろっています。
「ドラえもん写真館」では、「ドラえもん」と一緒に写真を撮ることができます。1枚800円の台紙入りの写真や、1個600円の缶バッチ、1個1,000円のキーホルダーをつくることができるので、とてもよい記念になりますね。
「工作コーナー」では、一枚600円で、ドラえもんの絵に色を塗ってビニペタを作ることができます。
1体1,000円で、ドラえもんの素焼きにぬり絵をすることもできます。
また、平日2回と土日祝日は3回、ドラえもんは登場するので、一緒に記念撮影したり握手したりすることができます。
ドラえもんと身近に触れ合うことができて、きっと子供さんは大喜びですね。

「ドラえもん みどりの冒険ひろば」は、イベントホールで行なわれていて、日本モンキーパークの入園料だけで、参加することができます。
  


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のび太が大好きな「裏山」

映画「のび太と緑の巨人伝」は、「ドラえもん」で何度も登場する「裏山」から始まります。
この「裏山」は、のび太が通っている学校の裏にあって、のび太が大好きな場所です。

この頂上には、一本杉(千年杉)と呼ばれる巨木が立っています。
そして、この木の根元には、25年後にのび太が開けようとしたタイムカプセルなどが埋められています。
この一本杉は、遠くから見てもとても目立つので、みんなの目印として使われているようです。
小さい頃のしずちゃんは、意外にも木登りが大好きで、大きくなったら一本杉に登ろうと決めていたようです。
のび太の仲間たちの中で、最初に登ったのはジャイアンでした。

「裏山」は小さいけれど、池や洞穴があります。
この洞穴に、のび太は秘密基地を作ろうとしました。
また、木イチゴも取れるので、「裏山」には自然が残っているようです。
町の中で気軽に自然に親しむことができる「裏山」ですが、日常的にも多く利用されるルートとなっているために、ゴミが目立つころが残念なところです。

のび太は、学校で嫌なことがあると、いつもこの「裏山」にやって来ます。
この「裏山」の暖かい陽だまりや小鳥たちのさえずりが、のび太を慰めてくれて、嫌なこともすっかり忘れてしまうのです。
ひみつ道具「心の土」でのび太が「裏山」と心を通わせてみると、「裏山」ものび太をとても気に入っているようです。
「裏山」はのび太にとって、憩いのオアシスなのですね。
  


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「のび太」は藤子・F・不二雄先生の分身

藤子・F・不二雄先生は、「ドラえもん」がヒットした理由は、のび太が何をしてもダメなところではないか、と考えていたようです。

ほとんどの人の中には、いくらか「野比のび太」が隠れていると思います。
「ドラえもん」を読むときに、そういう自分の「のび太」の部分が重なり、共感できたことが、ヒットに繋がったのではないでしょうか。

漫画の主人公は、「ヒーロー型」と、「アンチヒーロー型」に分かれると言われます。
のび太は、典型的な「アンチヒーロー型」です。
ではなぜ、あえてそのような人物を連載漫画の主人公にしたのでしょうか。

その理由のひとつは、のび太がダメな人間だからこそ、それを助けるドラえもんのかっこ良さが引き立つことです。
そして、もうひとつの理由は、藤子・F・不二雄先生にとって、アンチヒーロー型のダメ人間のほうが描きやすいかったからのようです。
なぜかというと、先生自身が「野比のび太」そのものだからだそうです。
のび太はまさに先生の分身であり、毎回分身に感情を移して描くことができたのです。

先生は、物心付いた頃から引け目を感じていて、いつも他人に迷惑をかけないか心配していたようです。
学校の成績ものび太ほどではありませんが、高校時代はかなり落ち込んでいたようです。
その時のたった一つの救いが漫画で、大好きな漫画を描いているうちに、漫画家になっていたのだ、と先生は言います。

「野比のび太」にも褒めるべき点があります。
それは、どんなに挫折しても、決して諦めないことです。
また、100%ドラえもんに頼るのではなく、結局は自分の力で何とかしようとします。
自分の弱いところを知っていても、もっと前に進みたい、もっと高いところを目指したい、そんな気持ちの持ち主ののび太が、先生は心から好きだったそうです。
先生は、いつも自分の分身であるのび太を見守り励ましているのです。
  


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